BioBrick規格について

実験操作や概念の説明、一般編です。

 

前回の記事で、目的遺伝子の配列を含んだプラスミドを大腸菌に入れることで大腸菌に目的の機能を持たせることができるという話をしました。今回はこのプラスミドについてもう少し詳しく見ていきます。

 

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そもそも大腸菌に遺伝子を導入するとは

実験操作や概念の説明、一般編です。

 

「iGEMでは大腸菌に遺伝子を導入して自分で予めデザインしたような機能を持つ大腸菌を作り出すという活動をしています」とサークルの紹介文や説明会で僕は何度も言ってきました。しかし実際大腸菌に遺伝子を導入するというのがどういうことなのか、外来遺伝子がどうやって働くのか、そもそもDNAがどう大腸菌の性質に関わってくるのかを分かっていない人がたくさんいるように思えます。この記事では、そこらへんについてほとんど聞いたことがない人やなんども聞いたことがあるはずなのに全然わかっていない人にむけて、igemの活動を理解するのに必要最低限+αの説明をしていきます。不正確なところもあると思います(できるだけ減らします)。自信のないところは自信なさそうに書いていきます。

 

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乾燥DNAをアメリカに送る その2

前回の続きです。

 

・適切な箱に適切な緩衝材とともに詰める

公式サイトを見ると緩衝材はプチプチや紙などが許されているようでした。実験室に置いてあった緩衝材として使われていた紙を使うことにしました。くしゃくしゃの紙とくしゃくしゃの紙の間にシールとカバーがされた乾燥DNA入りプレートが挟まっている状態にして、実験室においてあった使われていない片手サイズの段ボール箱に箱詰めしました。ガムテープで箱に封をしました。

 

・内容物がDNAだとわかるようにするために、「DNA(non-hazardous, non-ragulated, non-infectious, for research purpose only)」と箱に書く

段ボールの側面に書きましたが、郵送することを考えるとどうせ伝票が貼られることになるのでそちらに書かないと意味がないのではということになりました。

 

・郵送するときには郵送会社とtracking number(追跡番号)をメモしておいて、どんなプラスミドを提出するかをwebフォームに書き入れるときにそれらも記入する

まずどうやって郵送するんだという話になりました。今まで乾燥DNAを郵送した経験がなかったのでどのようなサービスを利用すればいいのか全く分かりませんでした。

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乾燥DNAをアメリカに送る その1

iGEMチームの活動として自分たちで新しいプラスミドを作りそれをアメリカの本部に提出するというものがありました。ちょっと手間取ったりしたので実際にどうやったかの記録を書いていきます。

 

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iGEM諸手続きパート(ハブ)

iGEMチームは実験だけやっていればいいかというとそうではありませんでした。参加のための手続き、メダル獲得のための取り組み、資金獲得のための取り組みなどやらなければいけないことがいくつかありました。そこら辺のことについて書いていこうと思います。

書け次第リンクを以下に貼っていきます。

 

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実験操作や概念の説明(ハブ)

こんにちは。

僕の周りにiGEMの存在を知っている人はそこそこいるのですが、大体の人が女性声優の声をフーリエ解析しその波長を再現する大腸菌を合成生物学的に作成する試みを行って成果をボストンで発表するサークルだと思っている、もしくはなんか大腸菌みたいなものを使ってなにかやっているサークルだと漠然と思っている、といった感じで、詳しいことがあまり知られていないので、そのような人やこれからiGEMに参加しようと思っている人、すでにiGEMに名前は参加しているけれど何をやっているか知らない人などに向けて何をやっているか日本語で説明する記事を書こうと思います。実際何をやっているかはチームによるのですが、UT-Tokyoやほかのチームの多くが行っているのはざっくりいうと大腸菌への遺伝子導入とプラスミドの繋げ合わせです。そこらへんのことについて説明していきます。

 

だいぶ長くなりそうなので何個かの記事に分けます。書き次第リンクを張っていきます。書かない記事もあるかもしれません。

 

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